世界で注目された教育勅語と修身

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教育勅語は明治23(1890)年に発表された日本の教育の根幹と国民の培うべき徳行を説いた勅語で、正式には「教育ニ関スル勅語」とうものです。




教育勅語には「之を中外に施して悖らず」(外国においても十分通用可能なものである)という一節がありますが、日露戦争の際に米国世論を味方につけるべく全米各地で講演を行った金子堅太郎、日露戦争後に英国各地で官定英訳教育勅語について講演をした菊池大麓(東京帝国大学総長・文部大臣)はいずれも大絶賛を受けています。


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(以下【倫理・道徳・品格の向上】http://www.seinensya.org/ohter/rinridoutoku/index.html#3より引用させていただきました)

ロンドン大学における『教育勅語』の講演会  
          1907年(明治40年)2月14日

日英同盟を結んでいた日本が日露戦争に大勝利を収めたのが元で、英国の大使館から日本の文部省に、ロンドン大学で『教育勅語』専門の教育講演会の依頼がありました。
文部省は、英国に二度の留学の経験のある菊池大麓男爵を派遣することにしました。菊池男爵と文部省は苦心して英語教育勅語を作成し、明治40年2月14日から25回の連続講義を行いました。25回にもなった訳は、日本歴史の講義から始めないと、外国人には教育勅語を理解させるのが難しいことと、学校教育での実際の修身の授業を紹介するためでした。


          


この講演に関して、ロンドンの新聞「スタンダード」紙は次のように論評しています。

「『一旦緩急アレバ義勇公ニ奉ジ』とは天皇陛下が日本全般の国民に告げ給いし教訓である。しかして国民が如何にうるわしく之を服膺(教えを守ること)せるかは、一九〇四〜一九〇五年の日露戦争が明らかに証明している。このような教訓によってこそ義勇奉公の熱情に鼓舞せられる真正の国民軍を組織することが出来たのである。しかも我が英国民が深く恐怖する『軍隊政治(ミリタリズム)』(将校と兵隊との階級社会の差が酷くて国の為に働くという気風が皆無)は義勇奉公の精神とは何らの関係もない。実に日本国民は西洋人の理解不可能な方法を以って教育の意義と其の目的とを解決することが出来たと云うべきである。もし日本人が物質方面において西洋の模擬者とするならば、西洋人は精神的方面において日本の模擬者であることが其の利益となるものである。」

このようなロンドン大学での『教育勅語』の講演の成果を踏まえて、牧野文部大臣は同年5月の全国教育家大集会において次のように訓示しました。

我が教育勅語は今や海外において深く学者・為政者の研究する所となり(中略)世界における最も大なる教訓となりつつあり。要するに教育勅語に関し諸君に対する余の要望は、其の内容が国民一般の心となることに勉められんこと是れなり」と。


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「教育勅語の真実」(致知出版社/伊藤哲夫氏著)によると、
教育勅語の起草にあたった井上毅は明治憲法の草案作成に携わる際、欧米への視察により比較研究を行った後に日本の歴史について徹底的に勉強を始めたそうです。
歴代天皇の事績と継承の在り方について学ぶうちに、古事記にある「しらす」の理念こそが国体の根本であると確信します。
つまり、民の心、神々の心を知り、それをそのまま鏡に映すように我が心に写し取ってそれを自己に同一化しようとされる天皇の『徳』によってこそ国家は始まっているのであり、それは他国の模倣ではありえないという考えに基づき、全力を傾けていきます。
井上は苦心して教育勅語の起草に取りかかるのですが、その際想定されるあらゆる問題点を考えました。政治色、宗教色を廃し、他の政事上の勅語と区別し、「社会上の君主の著作公告」として発するべきと考え、権力の押しつけではなく「徳」を自ら実践される天皇の純粋なお言葉として国民に示したかったのです。
井上が作成した勅語案は天皇の信頼の厚い儒家元田永孚の元に届き、二人の立場や思想的違いはあるものの、それを乗り越えた形で修正のすさまじいやりとりが行われました。
共通点は天皇の「徳」による統治と国民が忠と孝、それが心を一つにして比類なき美しい国柄を築いてきた日本という国という認識でありました。
それは「天皇」と「国家」を思ってやまない二人の悲願、執念とでもいうべきものであったと著者は記しています。

こうして明治23年、のちに世界に賞賛されることになる教育勅語が発布されます。

その2年後、井上毅は文部大臣として教育勅語を柱とした「修身科」を創設。
これによって学校の教育課程に明確な芯が通り、瞬く間に教育の核となり、日本人の精神の骨格が形成されることになりました。

日本国民の精神そのものと言うべき教育勅語には12の徳目が含まれ、学校で教える「修身科」の教科書には25の徳目と、学ぶべきモデルとなる偉人の具体的なエピソードや生き方が示されています。

   教育勅語十二の徳目

一、 父母ニ孝ニ
   親や先祖を大切にしましょう。
二、 兄弟ニ友ニ
   兄弟は仲良くしましょう。
三、 夫婦相和シ
   夫婦はいつも仲むつまじくしましょう。
四、 朋友相信ジ
   友達はお互いに信じあいましょう。
五、 恭倹己ヲ持シ
   自分の言動をつつしみましょう。
六、 博愛衆ニ及ボシ
   広くすべての人に愛の手をさしのべましょう。
七、 学ヲ修メ業ヲ習イ
   勉学にはげみ技能を身につけましょう。
八、 知能ヲ啓発シ
   知徳を養い才能を伸ばしましょう。
九、 徳器ヲ成就シ
   人格の向上につとめましょう。
十、 公益ヲ広メ政務ヲ開キ
   広く世の人々や社会のためにつくしましょう。
十一、国憲ヲ重ンジ国法ニ遵イ
   規則に従い社会の秩序を守りましょう。
十二、一旦緩急アレバ義勇公ニ奉シ 
   勇気をもって世のためにつくしましょう。


    修身での二十五の項目

 家庭のしつけ  親孝行  家族・家庭  勤労・努力  勉学・研究
 創意・工夫  公益・奉仕 進取の気象  博愛・慈善  資質・倹約
 責任・職分   友情   信義・誠実   師弟     反省
 正直・至誠  克己・節制  謝恩    健康・養生   武士
 愛国心    人物・人格  公衆道徳  国旗と国家  国際協調


「『勉学・研究』には、野口英世、本居宣長などのエピソード。『親孝行』には、二宮金次郎のエピソード、『資質・倹約』には、徳川光圀などのエピソードというように教えられておりました。これら徳目の一つ一つをご覧頂くとお分かりのように、時代や国、文化に縛られない普遍的な人の有り様を伝える内容がほとんどで、今の時代にも修身を教育の場に取り入れる価値は、十分にあると思われます。
(修身:日本と世界〜あの頃の「道徳」をもう一度/小池松次氏HPhttp://www.moral-science.com/morals.htmlより引用させていただきました)


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さらに米合衆国第ロナルド.レーガン(第40代)大統領が1981年に就任すると、それまで荒廃しきっていた教育環境を立て直すべく、直ちに道徳教育の復興に乗り出し改革を行ったのは、後に出版された「The Book of Virtues」と共に、あまりにも有名な話です。

この道徳教育改革のメンバーのひとりが教育長官(日本の文部大臣に該当)を務めたウイリァム・ベネット氏で、彼は退任直後、レーガン政権の教育改革のノウハウを「The Book of Virtues」(道徳読本)という名の本にして出版しました。

この本のもとになったのが、日本の修身教育と日本で昭和45(1970)年に出版されていた小池松次編薯「これが修身だ」だったことが後日、ドイツの週刊誌デア・シュピーゲル (Der Spiegel) と米国のタイム誌からの取材で小松氏にもたらされたそうです。

平成5(1993)年、この830ページもある大著が「第二の聖書」と言われるほど毎年ベストセラーになり、遂に3000万部を突破しました。

ベネット氏の著書の元が日本の修身や教育勅語ならば、教育長官当時の教育の「ノウハウ」とは同じところ、つまり日本に辿り着きます。

"The Book of Virtue : A Treasury of Great Moral Stories" William John Bennett は
「魔法の糸〜こころが豊かになる世界の寓話、説話、逸話100選」(実務教育出版)として出版されています。

    
The Book of Virtues「道徳読本」と修身、教育勅語との比較

1、Self - Discipline 「自己規律」
  恭倹己レヲ持シ(勅語)
  克己・節制(修身)
2、Compassion 「同情」
  博愛衆ニ及ボシ(勅語)
  博愛・慈善(修身)
3、Responsibility 「責任」
  責任・職分(修身)
4、Friendship 「友情」
  朋友相信ジ(勅語)
  友情・朋友(修身)
5、Work 「勤勉」
  学ヲ修メ業ヲ習イ(勅語)
  勤労・努力(修身)
6、courage 「勇気」
  公益ヲ広メ政務ヲ開キ(勅語)
  進取ノ気象・勇気(修身)
7、Perseverance 「忍耐」
  勉学・努力(修身)
8、Honesty 「正直」
  知能ヲ啓発シ徳器ヲ成就シ(勅語)
  正直・至誠(修身)
9、Loyalty「愛情」
  父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦相和シ(勅語)
  家族・家庭(修身)
10、Faith 「信仰」

註、(勅語)は『教育勅語』
  (修身)は『これが修身だ』より


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日本人でさえ戦後(内外からの愚民化政策で?)忘れさせられている教育勅語と修身を、戦前これを絶賛した米国人。
約30年前、かれらはこれを教育のお手本として取り上げた訳です。
そして30年後の現在、米国でこの改革は果たして功を奏しているのでしょうか???
最後にもうひとつ。
日本では欧米流の「権利の主張」が一般的になりつつあるようですが、
大日本帝国:現日本国の作成した「修身の課程と著作物の侵害だ」なんて言い出さない日本人。
これこそ教育勅語と修身が現代でも日本人の精神のどこかしらに受け継がれていることの現れであろうと思うのです。

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