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青山繁晴氏 アンカーSP 選挙DEズバリ

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今回の衆院選、自公が圧勝。

「与党圧勝の勢いにのまれ、野党各党の党首らは硬い表情で「信任がなかった」「厳しい」と口々に敗北を認めた。」
【衆院選2014】野党、口々に敗北宣言 「共闘」も奏功せず - 産経ニュース

自公の「公」はいい加減取り除いてほしいと思う安倍首相支持の日本人としては、「自次」連立が誕生するくらいの風を期待していたのですが、次世代の党の結果は散々で、もの凄くがっかりです。
でも次世代の皆さんがやり始めた事は、日本をまともな国にしようとする人々の頭の中から消えてしまったわけではありません。
目指す方向が同じ日本人から、お互いが協力してやっていける国や外国の方々の情報や意見から、これからも引き続き学んで考えていく。それしかありません。


そこで今日は、昨日見た「アンカー:選挙前日、青山繁晴氏の分析」を、動画が削除される前に書き起こしておくことにしました。



【速報版】141214青山繁晴アンカーSP★FNN衆院選2014 06 選挙DEズバリ「これで安倍さん何すんの?」 - YouTube

 2014年 12月14日
青山繁晴アンカーSP★FNN衆院選
選挙DEズバリ「これで安倍さん何すんの?」

(*細かな話し言葉等は省きます:管理人)


まずはキーワードです。

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最初に出した番組全体のキーワードと今回は敢えて同じにしました。
関西弁で
「これで安倍さん、何すんのん?」

つまり、海江田代表が落ちたり、最大野党の民主党が、仮に全体の議席はやや戻したとしても国政の責任はなかなか果たしにくい。
その中で、普通のメディアの報道ぶりですと、「自公で300超えるかどうか、あるいは自民党単独で300超えるかどうか」でしたが、本当は317、衆議院の三分の二を超えるかどうかが、少なくとも僕が理解している限り安倍さんの頭の中では最大の焦点でありました。
それも含めて、じゃあ実際に安倍さんは何をこれからやろうとなさっているのか。
次の国政選挙は、案外短くて一年半後の参院選だと思われますが、その一年半の間に安倍さんのやろうとする事が日本の命運を決しますから、それを緊張感をもってもらうのと一緒に皆さんと考えたいと思います。

まず、この選挙結果、まだ確定していませんけれども、そこは慎重に考えつつ。
やらなきゃいけない、あるい、はすぐ出来る事が何かを最初に見ますと、これです。

   次に安倍首相がすることは...

   消費税増税法の改正と予算の年度内成立


当たり前っちゃ当たり前ですが、ここは大事なポイントがいくつかあって、
もし安倍総理が消費税再増税の延期を決断しただけで衆議院解散をやっていなかったら。
実はその延期するための消費税増税法の改正が無事に出来たとは、まったく限らなかった。

この「アンカー」で二度ほどやりましたが、財務省がもう徹底的に、特に自由民主党の選挙基盤の弱い若手議員を回る。
ある一年生議員が僕に語ったのは、
「うちの選挙区で小学校の体育館を改築してほしいという要望があることまで知ってて、予算付けてあげますよとまでは絶対言わないけれども、わざわざ体育館の話をする」。

そういうことまで徹底的にやって(いるので)、もし安倍さんが消費税再増税を延期するとなったら、いざとなったらその法改正案自体が国会に上程できないようにすることも含めて、
僕の知る限り、財務省は今の香川さんという次官(香川次官を決定 財務省 :日本経済新聞)だけじゃなくて、元の次官でミスター財務省と言われた勝栄二郎 - Wikipediaさんという大物まで、いわばその戦陣の中にいたという状況でしたから、この解散総選挙で勝って、そうして振り子の原理も覆して勝ったことによって、この法改正は間違いなく行われる。

これとも予算成立は関連します。どうしてかというと、2015年の秋に(消費税)10%になるはずでしたから、そうじゃない予算を組んで、
そして師走解散で、メディアが取り上げたことの一つが「予算成立を年度内に出来ないんじゃないか」。
はっきり言ってそんなことはないんです。これを確実にやらなければいけない。
しなきゃいけないし、実は出来る事でもあるんです。
ところがさっき申しました300議席越えが本当の焦点ではなくて...

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自民党単独で(数字を)まず見ていただきたいんですが。
安倍総理が勝敗ラインと言ったのが238議席、
それをはるかに超えて絶対安定多数、これは衆議院の全ての委員会で委員長を独占して委員も過半数を取るのが266です。
ところがそれよりも50くらい多いところに三分の二という分岐点があって、これは普通は物事を決める時は全部過半数ですけれども、ある一点だけ三分の二を超えなきゃ国会が物事を決められない。
それを安倍さんは今、実は念頭においてて、それはこれです。


   → 憲法改正と拉致問題



拉致問題は本当は317とは直接関わる訳ではないけれども、どう関わるかは後でお話します。

憲法改正ということはご承知の通り、憲法96条の定めによって、憲法を変えたいという国会議員が総議員の三分の二、衆参両方で超えないと国民に問いかけることも出来ない。
安倍さんは第一次安倍政権の時代に既に国民投票法を成立させましたが、国民投票に持ち込む前に三分の二という圧倒的多数を改憲派で握らなければいけない。
今回の総選挙の結果はあくまで自公で語られますね。
ところが自公は蜜月、今回も公明党の選挙協力でずいぶん救われた小選挙区の自民党議員が沢山いたわけです。しかし本当は根深いところにこういう違い、問題があるんですね。


   憲法改正をめぐる公明党の公約  
環境権などを現行憲法に加える「加憲」を主張


改憲ではなく加憲だということを山口代表をはじめ公明党はずっと仰っているわけです。
これ、普通の日本語の感覚で考えると、
憲法が制定された1946年、施行された1947年、その頃には環境権という言葉も無かった訳ですから、環境を守るという、そういう人権も含めた規定を加えるということは、つまり改憲じゃないか、と、普通の人ならそう思うと思うんですが、それは健全な日本語、常識でもあるんですが、全く違うんです。
改憲ではないんです。どういうことかというと...


   今ある憲法条文は何も直さない


安倍さんの憲法改正の意欲ははっきりしているんですが、それは特に憲法前文と9条について、国民の議論を起こしたいというのが、あえて言いますが安倍さんの本心です。
で、そういうところは一切変えないで、ただ環境権をはじめとする人権条項を加えるだけだということですから、本当に改憲ではなくて公明党の言っている通り「加憲」なんです。

そうすると安倍さんの掲げる改憲とは大きく違っているんです。
実は今年の夏からその食い違いは大きく出ていて、それはこれです。


   集団的自衛権と同様にがんじがらめにされる


集団的自衛権の行使容認を今年7月1日に閣議決定。
公明党の太田大臣も加わって閣議決定したから、結局安倍さんの思う通りになったじゃないかと見えるかもしれませんが、北側副代表が中心になって公明党からの働きかけが、非常に厳しい制約をかけると。
で、厳しい制約をかけること自体は僕も安全保障の一専門家として賛成なんですよ。
かけとかないと、アメリカが世界中で起こす勝手な戦争に、まさしく日本が巻き込まれる。本当のリスクが生じますから、かけなきゃいけないんだけども、そのかけ方が安倍さんから見たら「がんじがらめ」なんですよ。
それは、日本国民の命そのものが明白に危険に晒されていないと集団的自衛権を行使できない、という事を含め、三つの縛りをかけましたから、
このままだと憲法改正自体がしんどくなる。つまり、一見改憲しているように見えて大事なところは何も直せていないことになりかねない。だから安倍さんの本心としては次に目指すのはこれです。

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ここで改憲勢力と書いたところが大事なポイントで、今回の衆院選でも自民党単独で317議席超えるのは極めて難しい情勢ですよね。
で、制度の幾分違う参議院だと、余計一党で三分の二おさえることは殆ど出来ないです。物理的に。
ということは、もう一年半後に迫っている参院選挙、参院選ってこの間やったばかりというイメージありますけど、再来年の夏ですから、でもう今年末ですから、実質一年半しかない。
その一年半の間に、さっき言った「加憲」じゃなくて、つまり今の自公協力じゃなくて、本当に憲法を変える、9条とか前文も含めて変える可能性のある人達に、実際は一年半かけて声を掛けていくと思われます。
それは維新の橋下さんであったり、松井さんであったり、次世代の平沼赳夫さん。
これは、同じ党になるっていう意味じゃないんですよ。そういう再編じゃない。同じ党にしちゃったら結局参議院選挙では三分の二取れないから。
つまり、憲法改正について協力できるように一年半でそれをやっていきたいと、そして一人だけスペース空いてるんですが、例えば今、すごく仲が悪いこの人なんかも、実はそのターゲットの一人なんですね。

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民主党の前原さん。
前原さんさっき当確が出て万歳された後のコメントも、安倍政権に非常に厳しいものでした。
あれはご本心で、かつて蜜月だった安倍さんと前原さんの関係というのは、僕の理解する限り、非常に厳しくなっている。お互いに対立がはっきりしている。
ただ、憲法改正という、1947年以来ずっと大きなテーマになってきた問題について、違いをなんとか乗り越えようとするということは有り得ると思います。
したがってこれは、もし国会が発議(ほつぎ)したら、私たち国民投票に直接関わる事ですから、一年半という時間は僕らにとっても、ご自分がどういう考えをお持ちになるか、もう一度根っこから勉強しなおす大事な時間になると思います。

そのうえで、この「アンカー」の視聴者の皆さんがずっと関心をもってくださっている拉致事件に、どういう影響があるかというと...

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日朝の交渉が暗礁に乗り上げていた大きな理由の一つは、北朝鮮の内部がグラグラになっている、ということですね。
親中派、中国とのパイプ役だった張 成沢(チャン・ソンテク)、叔父さんを金正恩第一書記が惨殺してしまって中国との仲が非常に悪くなって、まだ安定していません。
だから、なかなか安倍さんと交渉を進めにくかった。もあるけど、明らかにこの総選挙の様子を見ていた訳ですね。で、その総選挙の結果が出た今となって、たった今、どういう状況になっているかというと、これです。

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北朝鮮をめぐる全体の情勢を見ますと、今言いました通り中国との関係が悪化しているんですが、総選挙の最中だから新聞に小さくしか出なかったんですけど、非常に重大なニュースがあって、皆さんご記憶の通り金正日総書記が亡くなって、もう三周忌になるんですが、その17日の記念セレモニーに今のところ、中国政府に招待状が出ていない。中国の側は招待状が無いと絶対行きませんから。ま、直前の16日とか前日までに結局出すかもしれないけど、でも嫌がらせしているのは間違いないんですよ。
で、中国の裏パイプ(援助)で北朝鮮は生きてきてそれが細るから、プーチン大統領のところに行こうとして援助を求めているけれども、プーチンさんは、サウジアラビアが仕掛けた今の原油安で資源価格が全体に下がって、もう経済でそれどころじゃないんです。で北朝鮮を援助する余裕がない。
そうすると目が行くのは衆院選で圧勝した日本の安倍政権であり、いわば私たちの財布でもある訳です。
その時に安倍さんが安売りをして、何人かの拉致被害者を、まずは返してもらうという口実を付けて、そこでお金を払うようなことになったら、拉致誘拐ってテロビジネスにお金を払うことにもなり、人は得意分野で失敗しますから、安倍さんが北朝鮮がもしもすり寄ってきた時に、妙な妥協を決してしないように、厳しい目で私たちが見てることが今こそ必要だと思います。


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